コラム

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

ゆうり

AMBIFACE管理人/メインライター。小さくて顔が丸い。 TV出演(BS12)やアパレルデザイン/販売の経験がある。

コムデギャルソンというと「目が付いたハートマーク」を思い浮かべる方は多いでしょう。

 

ギャルソンといえばアレ?

いや…ギャルソンはもっとずっっっっとすごいブランド。

 

今回はコムデギャルソンの凄さについて。

 

コムデギャルソンを「ハートマーク」のブランドだと思ってませんか

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://www.amazon.co.jp/dp/B07BHN7G75

「コムデギャルソン」というと「あのハートマークね」と思い浮かべる人は、どうやらぼくの思っているよりずっと多いらしい。

 

ギャルソンと言えばハートマーク?

いや違うよ。

違くないんだけど…違うよ。

 

あれはただの一部であって全部ではない。

 

あれは『PLAY COMME des GARCONS』というラインの1つに過ぎなくて…

あれがコムデギャルソンの核を表しているかのように捉えられてそうなのが、とてもむず痒いです。

 

コムデギャルソンのラインはこんなにある(うろ覚え)

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://comme-des-garcons-online.com/
  • 川久保玲さん : コムデギャルソンの創設者。女性。レジェンド。
  • 渡辺淳弥さん : 川久保玲さんの右腕のような方。男性。ただ川久保玲さんと服の好みはかなり違う。

 

ちなみにここの情報の多くは、数十年もギャルソンを買い続けた「ギャルソン店員よりも詳しい」と自称・他称の超ギャルソンマニアの知り合いの方からのものです。

 

  • COMME des GARCONS : 原点のライン。ウィメンズ。今も川久保玲さんがデザイナー。
  • COMME des GARCONS HOMME : メンズライン。今は渡辺淳弥さんがデザイナー。
  • COMME des GARCONS HOMME PLUS : メンズのコレクションライン。今も川久保玲さんがデザイナー。
  • COMME des GARCONS HOMME DEUX : メンズライン。「日本の背広」をテーマとしてスーツに関するアイテムを展開。
  • COMME des GARCONS COMME des GARCONS : ウィメンズ。通称「コムコム」。ベーシックなものが多くCOMME des GARCONSより低価格。
  • Black COMME des GARCONS : 名の通り黒がメイン。低価格で入門向け。確かリーマンショック(だっけ)の時に創設。
  • COMME des GARCONS SHIRT : 「シャツ」と名が付くがシャツだけではない。ただ基本シャツ(ブロード)生地。フランスで生産しているので、日本で売っているものは逆輸入で価格が高い。「このTシャツ、シャツのパターンで作ってるんですよ~」とか店員さん仰ってたなあ。
  • tricot COMME des GARCONS : ウィメンズ。栗原たおさんがデザイナー。ワンピースとかが超かわいい。
  • COMME des GARCONS JUNYA WATANABE : 渡辺淳也さんがデザイナー。ジャケットやデニムなど、アメリカのトラッド・ワークの文脈が多い。
  • CDG : 若者向けで低価格。ストリートを文脈とするものが多い。
  • PLAY COMME des GARCONS : あのハートマーク。「デザインしないのがデザイン」としておりシンプルなものが多い。

 

ちなみにこれで全部じゃないです。(eYeとかWalletとかまだまだある)

あの目が付いたハートマークは『PLAY』という膨大なうちの1つのラインに過ぎません。

 

で、コムデギャルソンの凄さ、つまり「何故ここまで評価されているのか」はPLAYでは説明しきれません。

 

PLAY COMME des GARCONS(ハートマークのギャルソン)の功績

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://www.randco.jp/category/BRAND_P2/?SEARCH_MAX_ROW_LIST=50

ただ、PLAYには大きな功績があります。

 

それは、これまでギャルソンなんて知らなかった層がギャルソンを買うようになったこと。

 

ギャルソンを買うどころか触れることも一生ないはずの層が、ギャルソンを買うようになった。それでギャルソン沼にハマっていった層もいるはず。

 

利益が無ければ会社は存続できないですし、PLAYはその辺りの問題を大きく解消していそう。

 

PLAYについては色んな意見がありそうですが、個人的にはみんなのファッションの世界が広がって嬉しいです。

 

そんなに詳しくないけど : 個人的なコムデギャルソンの凄さ

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://www.newyorker.com/magazine/2005/07/04/the-misfit

そんなに詳しくないですが…デザイナーの川久保玲さんに畏怖に近い憧れのような感情を抱いています。

 

すごいんですよ。

端的に言うと、「美の観念に真っ向から立ち向かう」という凄さ。

 

コムデギャルソンと言えば:1997 S/S Body Meets Dress, Dress Meets Body

個人的に、コムデギャルソンを最も分かりやすく表していると思うコレクションが1997年のSS。

 

"Body Meets Dress, Dress Meets Body"という題が付いているコレクションで、ちょっとコムデギャルソンについて調べるとまず知ることになるものです。

 

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://thehumblefabulist.com/tag/body-meets-dressdress-meets-body/

訳の分からないところにこぶの付いたドレス。

肩の変な所とか、腰の変な所とか…”歪”なこぶこぶが付いています。

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://www.vogue.com/fashion-shows/spring-1997-ready-to-wear/comme-des-garcons

 

初見だと「うわ!」となりそうなインパクトがありますが、その意味するところを考えてみると感動する(はず)。

 

「美の観念」を真っ向から否定する

このコレクションについては色んな解釈があると思いますが…あくまでぼくの解釈を。(ちなみにぼくは鷲田清和さんが好きです)

 

あれは、「女性らしく美しい」とされる身体についての美の観念を否定するものです。

 

例えば…「ボンキュッボン」。

 

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://dailycelebritydiary.blog.jp/archives/kim-kardashian/31343450.html

いかにも「女性らしく魅力的で美しいよね」とされるもの。

 

で、腰にこぶを付けてみたり左右非対称にボコボコにしてみたりして、あえて「美しい」に逆らおうと。

 

なので普通の「美しいからだ」とは違い、見る人に激しい違和感を覚えさせるんですが…

その違和感がだんだん心地よくなって、美しく感じるようになる。

 

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://www.pinterest.jp/pin/478296422902135525/

「ココが膨らんでても良いじゃん?逆にココが膨らんでなくても良いじゃん?」と。

 

ランウェイのモデルに「普通に街中を歩くように歩きなさい」と伝えたり、コムデギャルソンには「美しいとされるもの」に対するアンチがあります。

 

美しいものが望まれているはずのショーで、美しくないとされるものを披露するんです。

…すごくないですか。

 

コンプレックスさえ美しい

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://comemo.nikkei.com/n/n3ba71c781adb?gs=6a5cc1d57fdf

皆それぞれ、どこかしらにコンプレックスがあるはず。

 

「胸が小さい」「肩幅が狭い」「鼻が低い」「背が低い」とか肉体の形に関するものはもちろん、

「上手く喋られない」「スポーツが出来ない」とか色々。

 

でも、コムデギャルソンを見ているとそういった「良い / 悪い」には固執するほどの信頼性が無いことが分かります。

みんなそれぞれ美しいのであって、一つの判断基準に押し込んで無理やり比べる必要はないんですねえ。

 

背が低くても肩幅が狭くても、胸が小さくてもいい。勉強が出来なくてもいいし、人前で上手く喋られなくても構わない。

 

良い/悪いなんて文脈によって異なるんだから、自分で考えろってことですよ。ニーチェの超人…違うか。

 

コムデギャルソンに行って自分の中の「ファッション」を壊そう

コムデギャルソンを「目が付いたハートマーク」のブランドだと思ってませんか

https://architecturerevived.com/comme-des-garcons-tokyo/

コムデギャルソン 青山

コムデギャルソンに行くと、色々学べます。

行ったことない方が行くと、自分の中の「ファッション」がぶち壊れると思います。

 

「ジャケットってこうだよね」「シャツってこうだよね」っていう自分の中の服の定義が壊れます。

 

「トップスにはネックがあって、袖があって…」とかいう最も普遍的な服の定義でさえもぶち壊れます。

 

実際に買うかはまた別として、知るだけでも十分ですね。

 

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